600メートルの絶望!映画『FALL/フォール』で胃が浮く恐怖体験

極限の恐怖!映画『FALL/フォール』レビュー

今回は一風変わったホラー映画をご紹介します。
映画を観ながら胃がせり上がるような感覚に襲われる作品、それが『FALL/フォール』です。幽霊や殺人鬼が登場するわけではありません。しかし、この映画ほど「真に迫る恐怖」を味わえる作品はなかなかありません。スリル満点のワンシチュエーション・スリラーの魅力をレビューしていきます。


「ちんさむロード」級の浮遊感が止まらない!

「ちんさむロード」という言葉をご存知でしょうか?ちょっとした段差や急な坂道で、一瞬内臓がふわっと浮く感覚のことを指します。『FALL/フォール』は、まさにその感覚をずっと味わうことになってしまう映画なのです!主人公たちと一緒に、観客もひたすら「ヤバい、落ちる!」という恐怖と戦うことになります。何度、ギブアップしようかと思ったことか…。ちょっと具合が悪くなるレベルでした。


「塔の上で何が起こるの?」→安心してください、事件だらけです

本作の舞台は、なんと600メートルの高さを誇る電波塔の頂上。たった一つのシチュエーションで映画を最後まで持たせることができるのか?という疑問を抱く方もいるかもしれません。でも、心配ご無用です。予想を超える「事件」が次々に発生し、飽きる暇などありません。例えば、足場が崩れる、ロープが届かない、食料がない、通信ができない……などなど、まさに「これでもか!」というほどの試練が襲いかかります。観ているこちらまで、手に汗をかき、体がこわばってしまうほどの緊張感が続きます。

ストーリーも友情や過去のトラウマ、過去の秘密、などが散りばめられていて、ただのサバイバル映画だけでは終わらせない、複雑な人間関係が描かれています。秘密が暴かれる前と後では、気まずさも半端なく、よりによってこんな状況でそんな告白をしてしまうのかあ、と同情してしまいました。


必見のラストシーン!あなたは自分の中の真実に気づけるか?

そして、衝撃のラストシーンへ!ここでは詳しく触れませんが、なかなかすごい仕掛けが待っています。是非、幾度となく襲いかかる「ちんさむ」な状況を突破してラストにたどり着いてほしいと思います。観終わった後に、どんな感情が込み上げてくるのか試してみてください。どんな感情になるかによって、もしかしたら自分の性格や気になるあの人の性格なども分かってしまうかもしれませんよ~笑

ホラー映画とは違った種類の恐怖を味わいたい方、リアルな極限状態にゾクゾクしたい方には、ぜひおすすめしたい作品です。あなたも、高さ600メートルの恐怖を体験してみませんか?